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2016/11/07

サピエンス全史(上)

■ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福(上)』(河出書房新社)を読んだ。認知革命によって、単純な遺伝子レベルでの進化の軛を逃れることになった現生人類。脳が生み出す共同幻想、虚構を「原動力」にここまで爆走、暴走してきたサピエンス。
■著者はヘブライ大学の歴史学の先生。記述は生き生きとしていて、内容も抜群なのだが、1~2か所、極東の歴史に触れた部分ではひどい事実誤認があり、極東在住人類としては「このレベルで全体を描いているのだとしたら、とんでもない本だということになってしまう」と少し懸念している。それは杞憂に過ぎないのだろう。とにかく大きな風呂敷の本だ。すばらしい構想力。みんなが読み絶賛しているのも当然だ。

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